Google で使われている OKR について調べた。

Google re:Work - ガイド: OKRを設定する

難易度の高い目標を掲げて進捗状況を確認できるようにするために Google でよく使われているのが、「目標と成果指標(Objectives and Key Results:OKR)」という手法

OKR の概要

  • 目標は、場合によっては若干気後れするくらいの高いレベルに設定します。
  • 成果指標は、数値化して測定し、簡単に評価できるようにします(Google では 0~1.0 の範囲で設定しています)。
  • OKR は組織の全員に公開して、誰もがお互いの作業状況を確認できるようにします。
  • OKR では、目標の 60~70% の達成率が理想的です。逆に、達成率が常に 100% の場合、その OKR の設定レベルが低いと言えるので、もっと野心的な目標を立てる必要があります。
  • 評価が低かった場合は、次の OKR を改善するためのデータとして捉えるようにします。
  • OKR は、従業員を評価するためのツールではありません。
  • OKR は、社内共有のタスク管理ツールではありません。

OKR 導入のヒント

  • OKR とは何か?OKR とは何か、どのように機能するかをわかりやすく説明します。
  • なぜ OKR を使用するのか?現状において組織がどのように目標設定をしているかを検証し、その問題点や限界を指摘します。
  • OKR はどのように機能するか?スケジュール、各自に求められること、重要な節目となる指標、目標達成度をどのように自己管理するかなどについて説明します。
  • それでも OKR に懐疑的?質疑時間を十分にとり、疑問をできるだけ挙げてもらうようにします。

目標を設定する際のヒント

  • 目標は 3~5 個に絞ります。目標が多すぎるとチームにとって過度な負担になり、気が散って集中できなくなることがあります。
  • 「採用を続ける」、「市場での地位を維持する」、「X を継続する」など、さらなる高みを求めない表現は使わないようにします。
  • 「山を登る」、「パイを 5 つ食べる」、「Y という機能を実装する」など、到達点や状態を示す表現を使用します。
  • 具体的、客観的、かつ明確な言葉を使用します。目標が達成されたかどうか、客観的に見て明らかであることが必要です。目標の具体性が高いほど、達成できる割合も高いことが調査により明らかになっています。

成果指標を設定する際のヒント:

  • 1 つの目標につき、成果指標を 3 個ほど設定します。
  • 計測可能で、実現すれば目標達成に直接結びつくことがわかるような指標にします。
  • 行動ではなく、行動の成果を定義します。たとえば「相談」、「支援」、「分析」、「参加」などの言葉が含まれている場合は、行動を定義していることになります。成果指標では、「顧客満足度を評価する」ではなく「3 月 7 日までに顧客満足度を公表する」といったように、行動の成果を記述しましょう。
  • 計測可能な指標には、完遂の証拠を含める必要があります。こうした証拠は、入手可能で、信頼性があり、容易に見つけられるものでなければなりません。

OKR アンチパターン

  1. OKR がストレッチ ゴールであるという説明の欠如
  2. 「現状維持でよし」的な OKR
  3. 意図的に実力を隠す
  4. 目標の価値が低い
  5. 目標に対する成果指標が不十分

チームの OKR の決定

チームレベルの目標設定においては、必ずしも組織の OKR のすべてを各チームの OKR に反映させる必要はありません。組織の OKR のいずれか 1 つだけに注目し、チームの OKR を設定することもできます。ただしチームの OKR は、組織の OKR の少なくとも 1 つには関係している必要があります。

優先事項を書き出す際、組織の OKR との整合性を意識しながら以下のような点を確認してください。

  • チームの優先事項が、組織の成果指標のいずれかにつながっているか?
  • チームの優先事項により、組織の OKR を達成する可能性が高まるか?
  • チーム外の人から、このチームが取り組むべきと思われている事項は抜けていないか?
  • 優先事項は 3 つ以上あるか?